2016年02月

 この土日は広島ライトニングを迎えてのホーム2連戦となりました 初日は1,452人、2日目は1,785人のブースターの皆様にお越しいただき、誠にありがとうございました

 今シーズンは体育館の建て替えの関係で、12月末までしか松江市総合体育館での開催が出来ませんでした。本来であれば後半戦がはじまる1月から入場者数がグッと伸びるところなのに、ホームアリーナである松江市総体で開催できないというハンデがあるので心配していました しかし、今シーズン最初の総体以外の開催でこのように多くのご来場があり、ホッとしています ありがとうございます

 そして、今回はいろいろ厳しい中ではありましたが、中島社長はじめとされます広島ライトニングの選手の皆さんにお越しいただき、ありがとうございました 両日ともかなりの差が開きましたが、それでも集中を切らさず最後まで諦めないライトニングの選手たちの姿に感動しました。また、この日のために岐阜からお越しいただいた石橋HCにも本当にお世話になりました。そして、試合を開催するために様々なご支援をいただいたbjリーグの皆様にもたいへんお世話になりました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました

 スサノオマジックの選手達も途中で手を抜くことなく、オールコートプレス等、自分たちのバスケットをしっかりやっていましたね。点差が開いたにも関わらず大味なバスケットにならず、お越しいただいたブースターの皆様にも良い試合をお見せできたのではないかと思います。
プレス
 一方で、今回のことで球団の運営とか経営について改めていろいろ感じました。bjリーグのチーム程度の規模(年間2億円前後)であれば、創業者やその周囲の人の熱い思いでいったんはスタートすることができると思います。しかし、本当に重要なことはスタートを切ることではなく、2年目、3年目、そしてその次とどうやって長い間継続させていくかです。

 というのも、一度スタートさせてしまった地域のプロチームというものは、地域の夢や子供達の憧れの存在になり、社会的な重要性が高いと思うからです。スタートするのは個人ですが、始まってしまった後はもう公(おおやけ)の財産だという意識が経営者にも、株主、スポンサー、行政、そして地域の皆さんにも必要なのだと思います。もし、例えば島根のような地方都市でプロスポーツチームが倒産してしまうと、地域の方々は「やっぱりうちのような田舎でプロチームは無理だったんだ。」と諦めてしまうのではないでしょうか?そして、そのプロチームに対して憧れを持ち、将来はそのチームでプレイしたいと夢を抱いていた子供達も「やっぱり田舎はつまらない。将来は都会で夢を叶えよう。」と感じてしまうかもしれません。地域に住む大人として、私は絶対にそれは避けなければならないと思っています。

 私自身も2014年5月に突然球団社長に任命いただき、1年間は本当にたいへんでした。入社する前に聞いていた社内の評判や噂の類は、入って直接確認してみると全然違っていて、やはり経営は現場に行って現物を見て、自ら現実を確認することが大事なんだということを改めて思い知らされました その後はブースターの皆様や行政の方々に支えていただき、そして大株主の皆様やスポンサー様から資金的な支援をかなり手厚くいただけたことにより、お陰さまで飛躍的に改善し、今ではかなり安定した経営を行うことができています まだこれから改善しないといけないことや、解決しないといけない問題もたくさん残っていますが、それでも一昨年と比べると雲泥の差がありますね。

 各チームの環境は千差万別で、bjリーグでも企業チームもあれば、スサノオマジックのように”独立系”のチームもあります(そちらの方が主流ですね)。そのため、各チームの社長の置かれている立場も、資金や人的バックアップも、各チームそれぞれです。そんな中ではありますが、私自身が感じるbjリーグのいちばんの良さは、リーグの方々はもちろんのこと、各チームの社長が運営に関する様々なノウハウを教え合い、助け合うという点です。チーム対チームという点では当然厳しく戦うのですが、プロバスケで地域を元気にしたいという理念で固く結ばれた同志なので、経営的なところでは情報をお互いに提供し、助け合っています。私自身もいろんなチームの社長にお話を伺って勉強させていただき、マネさせていただけることは積極的にマネするようにしています(たまにTwitterでパクリすぎと書かれるみたいですが、確かにそうですね)。なので、ぜひ広島ライトニングさんにも頑張っていただきたいと思っていますし、お手伝いできることや提供できるノウハウがあれば積極的に協力したいと思っています。志を同じくする仲間ですので

 プロスポーツを通じて地域に元気を提供し、子供達に夢を与えることができる。これは本当に素晴らしいことだと日々思っています。だからこそ重い重い責任が経営者にはあるんだということを改めて感じました。一度はじめたら、自分たちの都合で簡単にとめられない。私たちの背中を地域の子供達が見ているんだということをしっかり認識し、これからも頑張っていきたいと思っています

頑張ります

 先日のAWAY京都戦には島根から多くのブースターの皆様にお越しいただき、大声援で選手を後押しいただき誠にありがとうございました 両日ともに大接戦でしたが、熱いブーストのおかげで私たちがAWAYで戦っているということを忘れてしまうくらいの会場の雰囲気となりました。マイケルHCや選手たちも皆様の声援にとても勇気付けられたと思います
スクーティーの写真
 また、京都の皆様もあたたかく私たちをお迎えいただき、誠にありがとうございました 心より感謝申し上げます。私自身、大学は京都の同志社大学を卒業し、うちの奥さんも京都の人なので、京都は自分にとって第2の故郷だと思っています 更には奥さんの妹夫婦と、可愛い甥っ子姪っ子たちが熱烈なハンナリーズブースターなので、私自身もハンナリーズは大好きです

 さて、今回の試合でかなり話題にのぼりました「ハック戦術(ハック・ア・シャックから来ている)」ですが、Twitter等でかなり議論が起きていたので、まずはbjリーグのルールを確認してみました。

 bjリーグ2015-2016のルールには、「第4クオーター、各延長時限の最後の2分間において、次のような触れ合いでファウルが宣せられたときは、アウェイ・フロム・ザ・プレイ・ファウルとして処置する。」とあり、その2項に「ボールと直接関係ないところで、ボールをコントロールしていない攻撃側プレイヤーに防護側プレイヤーが起こした触れ合いに対してファウルが宣せられたとき」とあります。つまり、ハック戦術を第4クオーターやオーバータイムのラスト2分で行った場合、「アウェイ・フロム・ザ・プレイ・ファウル」になってしまうということですね

 「アウェイ・フロム・ザ・プレイ・ファウル」になってしまうとどうなるかと言いますと、
 ①ファウルをしたプレイヤーに1個のファイルが記録され、相手チームに1個のフリースローが与えられる。そのときコート上にいたプレイヤーであれば誰がフリースロー・シューターになってよい。
 ②フリースローのあとは、フリースローが成功してもしなくても、フロント・コートのサイド・ハッシュ・マークから、フリースローをしたチームのスロー・インでゲームを再開する。このとき、スロー・インするプレイヤーはコートのどこにいるプレイヤーにパスしてよい。
 ③アウェイ・フロム・ザ・プレイ・ファウルはチーム・ファウルに数える。
という3つ全てになります。なので、ハック戦術は第4クオーターやオーバータイムのラスト2分では使えない(使っても戦術的に意味をなさない)ということですね。逆に言うとその時間より前については、ルール上特に制限する規定はないということです。

 Twitter等の議論を読んでみると「エンターテインメント的にはどうなのか?」という指摘が多かったように思いますが、ゲームのルールはルールとして上記のとおりであり、当然それに従う以外にはありません。その2つの意見を同じ土俵で議論することは難しいかなと思いますね。

 私は、立場的にはプロバスケットボールの試合という”興行”を主催する側になるので、エンターテインメント性は追求していかなければならないと考えますし、もし自分のチームがホーム戦で同じ戦術を取ったら「興行的にはどうだろう?お客様の反応はどうなるかな?」と心配にならないと言えば嘘になると思います。興行主としてはお客様に喜んでいただいて次の試合も来ていただきたいと考えるのは、立場的には当然のことですよね しかし、私が信頼してチームのことを任せているHCやGMが信念を持ってその戦術の採用を必要としているのであれば、彼らの判断を全面的に応援します。そして、実際の試合でHCがその戦術を取ったために周囲から批判されたとしても、全力で彼らを守ります。これも、球団とHC、GMという”チーム”の一員として当然のことだと考えています。

 今回の試合で「ハック戦術」という言葉を知った人も多いのではないでしょうか?アメリカのNBAでもハック戦術は行われており、それに対してNBAのコミッショナーが昨年言及しているようですね。コミッショナーは『長期的に考えないといけないこと。』、『以前、マイケル・ジョーダン、ラリー・バードら偉大な元選手たちと、この件について話をしたことがあったが、彼らは、選手たちがフリースローを練習すれば良いだけのことで、試合のオプションの1つだ、と言っていた。ただ、テレビ中継にとっては試合をつまらなくする要因でもあるので、私も態度を決められていない。』と言っているようです。ハック戦術に対する評価は、本場アメリカでも定まっていないということでしょうか?

 なんにせよ、この土日の試合はとても白熱した素晴らしい試合になりました 両チームの健闘を心から讃えたいと思います。また、日曜日の試合もハックを受けていたデービス選手ですが、残り5秒からフリースローを2本とも決めて勝利するという劇的な終わり方になり、島根ブースターの皆様にとっては最高に盛り上がった試合になりましたね 私も会場にいて、嬉しすぎて泣いてしまいました。
デービスのフリースロー
 これで今シーズン30戦が終わり、21勝9敗で西地区4位につけています。1位から6位まで3ゲーム差というすごい状態になっており、これからの1戦1戦が大変重要になります。チーム一丸で頑張って参りますので、これからも熱い応援をよろしくお願いいたします

 また、いよいよ今週末には新しい戦力である岡本飛竜選手がデビューすることになると思いますので、あわせてよろしくお願いいたします

 GOGOMAGIC

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