本日の14時からB.LEAGUEのインターネット生中継があり、その中でB1、B2各チームの開幕戦が発表されました B.LEGUEとしての開幕は9月最終週ですが、それぞれ半分のクラブはアウェー開幕となるため、第2節、第3節までカードが発表になりましたね。今回出演した6チームの中に、島根から岡本飛竜選手も出させていただきました。こういった発表の際にうちのチームから選手を出すことができるというのは本当に嬉しいですね。まさにB1になったと感じる瞬間ですね
生中継
 既にご存じのとおり、島根スサノオマジックのホーム開幕戦は10月7日(土)、8日(日)にB1チャンピオンである王者栃木ブレックスをお迎えして行われることになりました
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 最初にこのカードを聞いた時、あまりの驚き、あまりの感動に鳥肌が立ちました。ちょっと前の5月27日のB1ファイナルを観戦して、「やっぱりファイナルを戦うチームはレベルが違うな」と思ったチームといきなり、しかもホームにお迎えして戦うことができるなんて これがB1のステージというものなんだと改めて感じました。今日のネット配信でも、最後の方に大河チェアマンから「B1昇格組が盛り上がるようにカードを考えた」という趣旨のコメントをいただいたと思いますが、本当にありがとうございました いただいたチャンスを最大限活かせるよう、これから一生懸命頑張ります

 私は3年前に島根スサノオマジックの社長に就任してから、ずっとこの日を待ち望んで来ました 本当に、本当に嬉しいです。

 日本の中でも特に地方都市で、過疎化が進んでいる島根。B1チームのホームタウンとしては、多分島根県松江市は人口的には最下位ですかね(20万人です)?私自身はお隣の鳥取県米子市の出身ですが、基本的に同じようなもので、大学卒業時には「地元に帰っても働き先がないから。」と言ってそのまま都会で就職し、銀行員をしていました。高校時代の私の友人も多くは都会で就職し、その後故郷に帰って住むという人は少数派です。たまたま親の仕事の関係で故郷に帰った私は、「このままだと田舎はさびれる一方だ。地元を盛り上げるために何かできないか?」と地元の青年会議所に入会し、まちづくり、人づくりの事業に没頭しました。

 そして、7年前に地元で唯一のプロスポーツチームである島根スサノオマジックが誕生し、本当に嬉しかったです 地方を活性化させるというbjリーグの理念にも賛同し、株主、スポンサー、そして熱いブースターとして初年度からずっと支えて来たつもりです。島根スサノオマジックが活躍することで地元が元気になる。そして子供達が「将来スサノオマジックの選手になりたい!」と言って地元に帰って来てくれるかもしれない。そう思うと嬉しくてしようがなかったです

 その大好きな島根スサノオマジックの経営が一気に厳しくなったのが4年目のシーズン(神話第四章)でした。シーズン終了後の5月1日に開催されたスポンサーパーティーで、メインの株主の関係者の方から「経営が厳しい。地元で経営をずっとやって来た経験者が必要だ。君にやってもらいたい。」と言われ、冗談だろうと思って聞き流していたのですが、その後GW明けにもう一度相談を受けました。私としては大好きな島根スサノオマジックをもう一度光り輝く存在にしたいと強く思っていましたし、せっかくこんな田舎にできた希望の光を消してしまっては子供達に申し訳が立たないという思いで引き受けさせていただきました。本当は自分なんかがしゃしゃり出なくても、もっと適任の人はいっぱいいるはずなのにと思っていましたが、でも島根スサノオマジックを愛する気持ちは誰にも負けないから、自分の力が必要とされているのであれば全力で取り組もうと覚悟を決めました。それに私は自分の会社を経営しており、スサノオマジックの社長としてはボランティアですので、他の社長にさせるよりお金が全然かからないという財政的な考えもありました。

 3年前の5月13日に社長に就任させていただき、怒涛のようなスピードで時間が経っていきました。就任直後にいきなり資金ショートしそうになり驚いたり、それまで知らなかったいろんなしがらみがあったりと、ここに書けないようなこともいっぱい経験しました。財務的にはまだまだ改善の途中ではありますが、私が地元である程度しっかり経営をしているという実績もあるため、私が連帯保証人になれば融資もすんなり出してもらうこともでき、全体的にとても改善できたと感じています。スポンサー様の数もおよそ4倍に増えました

 常に思い描いているのは、島根スサノオマジックの活躍を通じて地域が元気になり、子供達が夢を持てるようになることです。そのためには何としてもトップリーグに上がりたいと思い、勝てるチーム作りをして2016-17シーズンに臨みました。マイケルHCやチームの大変な頑張りのお陰でその狙いは実現し、いよいよ今シーズンからB1のステージでプレーすることができます 本当にありがとうございました

 ただ、結果的には多くの選手やチームスタッフがその後島根スサノオマジックを去ることになり、大変残念に、そして申し訳なく思っています。そして、そのために多くの島根ブースターの皆様の心を傷つけてしまったと思います。誠に申し訳ありません。

 おそらくこれはご理解いただけないかもしれないと思うのですが、私は中小企業の経営者をずっとやって来た人間として、常に大変な危機感を持って経営に当たっています。3年前の5月13日に入社し、いきなりその月末に資金ショートしそうになるような会社だったので危機感を持たなければならないのは当然ではありますが、その後も節目節目でずっと「このままでは大変なことになるなんとかしないと」と思って、自分自身の気持ちを奮い立たせて経営に取り組んで来ました。一昨年にB2に振り分けられた時もそうです。「何としても1年で昇格しないと、このままではジリ貧になる。2年目以降のチャンスはすごく減るので、絶対に最短で昇格してみせる」と考え、強いチームを作るために思い切った投資をして、ある意味では賭けのような気持ちで今シーズンやり切りました。そのため、熊本に2連敗をした直後にはどうなることかと思ってしばらく熱で寝込んだりしましたが

 そして、その危機感はB1昇格が決まった今もすごく持っています。B1昇格が決定した時すごく嬉しかったのですが、反面「このままのチームでB1で戦えば絶対に負ける。最悪の場合”最短降格”もあり得る。そうなった場合は経営危機に瀕するので何とかしなくては」と思っていました。というのも、B1に上がることで素晴らしいカードの試合が出来るため、来場者数も増えるしスポンサー料金もドンと増えます(実際にスポンサー様には今までの2倍くらいの値段設定でお願いしています)。クラブはその事業規模で様々な運営(チーム経費、フロント経費含む)を行うわけなので、一気に経費も増えます。そのため、翌年に仮にB2に降格してしまった場合、急にコスト削減はできないと思うのです。当然ながら「B2に降格したのか…」とガッカリして応援いただけなくなるブースターもおられるでしょう。スポンサー売り上げも激減すると思います。1年で降格してしまうと、その間の金銭的な蓄積も少ないので、B2に落ちてからの経営が厳しくなると予想しています。

 この危機感をGMやHCとも共有し、力を合わせてB1でも勝てるチームを作ろう、数年かけてCSでも勝ち上がるチームを作ろうと考え、まさに1からチームを作り変えるつもりで大改革を行いました。今回、新たに島根というチームに加わるという重大な決断をしていただいた選手、そしてチームスタッフの皆さん、本当にありがとうございます 皆さんの決断に心より敬意を表します。鈴木HC、末松GMと共に力を合わせて頑張りましょう

 大改革を行うということは、チーム創立初年度からずっとブースターである私にとっても辛い決断ではありましたが、全てのことはチームの存続が優先するという強い決意からのことです。何を言っても今はご理解いただけないと思うのでこれ以上は言いません。ただ、存続が危ぶまれるくらい厳しかった第四章で、多くの経営者仲間から「なんでお前が火中の栗を拾う必要があるのか?止めといた方がいいよ。」と忠告されながらも、皆様のご支援をいただいてここまで経営をしっかり立て直してきたのも事実です。今までの3年間の取り組みについてご納得いただけるのであれば、ぜひ今回のこともご理解いただけると幸いです。ただ、気持ち的になかなか難しいのは良く理解はしています。。

 今回の発表は第1節〜第3節のみとなりました。島根は第2節、ホーム開幕戦に栃木ブレックスをお迎えして戦います。そして、7月初旬にすべてのカードが発表になりますが、その時はぜひ「交流戦でどのチームが島根に来て試合をするの?」ということも注目してください。すべてではありませんが、CSに出場した多くのチームが島根に来て戦います。あの選手やこの選手、あんなチームも島根で戦う。綺羅星のような選手、チームの多くが島根に来て試合をしていただけるというのは、私たちにとって本当に素晴らしいことだと思います 盛り上がること間違いなしです
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 この盛り上がりを私は3年間ずっと待っていました。いよいよ時は来ました 皆様、ぜひ島根スサノオマジックの試合にお越しください。一緒に熱く盛り上がりましょう

 心をひとつに、GO!GO!MAGIC!