2018年04月

 2014年5月に島根スサノオマジックの運営会社であります(株)山陰スポーツネットワークの社長に就任し、昨年の8月まで3年間プロバスケットボールクラブの運営をしてきました。8月からは取締役会長としてどちらかというと大所高所から意見を言うという立場にありましたが、また今年の2月から(クラブライセンスのこともあったので)ある程度経営の一線に復帰し、細かなところについても指導をしています。

 ただ自分の経営する会社の大きなミッションもあるため「二足のわらじ」を続けるのは難しく、 今期をもって取締役を退任する予定にしています。しかし、愛してやまない島根スサノオマジックのことですので、今後は株主の一人として個人的に支援していこうと考えています

 さて、今回のブログのタイトル「経営的なことのまとめ」は、地方のプロバスケットボールクラブの運営の中で大事だなと思ったことや具体的に行ったこと等、備忘録的に書いてみたいと考えています。(その1)とあるように、長くなるので空いた時間を見つけながら何回かに分けたいと思っています 弊クラブの若手社員の中でもスポーツ経営に興味を持ってくれている人もいるので、少しでも参考になればと思います。

【フロントの熱い思いを伝える】
 経営について書くと言いながら、いきなり概念的な話になってしまい申し訳ありません。ただ、熱心なブースターの一人だった自分がクラブの社長に就任するというちょっと変わった体験をした立場から言うと、このことはすごく大事なことだと感じています。

 たまに「チームは応援するけどクラブ(球団)は嫌い」、「チームは大好きだけどフロントは嫌い」というコメントをSNSで見ることがあります。私もブースター時代にそう思ったことはけっこうあったので気持ちはよく分かります(笑) ただ、実際には経営破綻で球団が無くなってしまうとその地域にチームは存続しなくなりますので、チームとクラブは一心同体だということをご理解いただきたいなとも思います。

 都会のクラブだと他の会社が買収するということもあると思いますが、地方だとなかなか厳しい。というのも、地方は様々な関係性の中で出資をしたりスポンサーになっていることや、1社の額がそこまで大きくないのですごく裾野を広げて多くの方々にご支援いただいているクラブが多いと思います。そこで倒産してしまうと本当に多くの利害関係社に金銭的にも迷惑をかけてしまうため、「もう二度と関わりたくない」という思いがその地域に出てしまい、再度クラブを立ち上げるのは環境的に厳しくなるのではないでしょうか。なので、地方のスポーツクラブについては、今あるクラブをファンやスポンサー、地域全体が全力で支え、存続させ続けることが重要なのではないかと思います。

 そういう機運を盛り上げるためにフロント側がやらなければならない大切なことは、ファンの方々、ブースターの方々にフロントとしても思いを伝えること。”裏方”に徹しすぎるのではなく、もっと自分たちの気持ちを伝えたり、自分たちの頑張りをアピールしてもいいんじゃないかなと思います。そうすることで、少しでも「チームは応援するけどクラブ(球団)は嫌い」という状況を改善する努力をクラブ側がすべきだと感じますね(ただ、シーズン終了後にすべての選手と契約が継続できる訳ではないので、どうしても「チームは応援するけどクラブ(球団)は嫌い」と言われるのはしょうがないと思います でも少しでも改善は必要です。)。

 大事なのはブースターの皆さんとフロントメンバーとのコミュニケーションだと思います。できれば経営トップがSNSで発信すると効果が大きいと思いますが、それぞれの考えや性格もあると思いますのでなんとも。。よく考えたらあまり発信している経営トップは多くないですね

 フロントは自身のSNSで気持ちをアップするのではなく(それは混乱を招くのでやめたほうがいいと思います)、ブースターの皆さんに喜んでいただける企画をどんどん実施して、それを公式SNSで積極的にアピールすることだと思います。私も毎週各担当者とミーティングを行っていますが、その際に「企画を作ってそれを公式SNSでアピールしよう!フロントの積極的な取り組みは必ず評価していただけるから頑張ろう!」と言っています。私自身も自分のTwitterでフロント社員の名前を出して褒めてみたり、できるだけ彼らの頑張りをアピールしようと心がけています。また、今まで公式SNSの担当者が変わったりしていましたが、ここしばらく安定してきたので少しずつ「中の人」もアピールできるといいなと思っています。

 島根スサノオマジックでいうと、私が入社する前の神話第四章の際の話を聞くと「チームの成績が振るわず、フロントもどうしても縮こまってしまった。厳しくご指摘を受けるので、外に出てブースターさんとコミュニケーションを取るのが怖いと感じてしまった。」ということがありました。でもそれでは悪循環になります。チームの状況が悪くても、フロントは下を向くことなくシャンとして前を向くこと。成績に関係なくフロントはチームのため、ブースターの皆さんのために一生懸命汗をかき、その姿や心意気を見てもらうことが大事だと思います。

 スポーツに関わる仕事なので、大事なのはブースターの皆さんと同じ気持ちの熱さを表現することかなと思っています。当然ながら経営なので冷静な判断や時には厳しい決定もするわけですが、でも心の中にあるチーム愛はブースターの皆さんに対して表現する方がいいと私は思っています。

 ということで、(その1)は終わります。次はもっと財務的な話をしようかと思います

 今日はホームで大阪エヴェッサとの試合を行った後に、場所をホテル一畑に移して「島根スサノオマジック後援会設立総会」ならびに設立祝賀会を開催いたしました 後援会会員企業の皆様、来賓の方々はじめ多くのご参加を賜り、誠にありがとうございました

 島根スサノオマジックは今まで後援会が組織されていなかったのですが、この度いよいよ後援会を設立するはこびとなりました。ご入会いただく対象は、本会の目的に賛同していただける個人事業主様、法人様、もしくは団体様となっており、いわゆる仕事関係の方々に入会していただきたいと考えています。一方、ブースタークラブは個人のファンの方々にご入会いただくものです。法人会員様の後援会、個人会員様のブースタークラブは”車の両輪”のように無くてはならないものであり、島根スサノオマジックというチームをもっと前に進めていくために本当に大切な存在だと考えています。

 後援会の設立の最大の目的は”島根スサノオマジックを支えていただける方々の裾野を広げること”です。B1に昇格し、他のB1クラブとの財政的な規模の違いをまざまざと見せつけられ、地方都市に位置する島根スサノオマジックがこのまま手をこまねいていてはダメだと痛感しました。しかし、B1の企業クラブのように1社で数億円のスポンサー料金をいただけることは地方では無理であるため、広く浅くといいますか、やはり支援していただける方々の「裾野を広げる」ことが絶対的に必要だと考えたのです。そうすることでしかBリーグの世界で、特にトップリーグで生き残っていくことはできないと。

 そして、危機感を持っただけで何もアクションを起こさないのであれば状況を変えることはできないので、まずはアクションを起こしてみようと考え、松江商工会議所の古瀬会頭様や多くの方々のご賛同を賜り、この度設立総会を開催するはこびとなりました。ご支援いただきました皆さまに心より感謝申し上げます
設立総会
設立総会古瀬会頭
 この度、島根スサノオマジック後援会の会長には松江商工会議所の古瀬会頭様(山陰合同銀行前会長)にご就任いただくことになりました。誠にありがとうございます 心より感謝申し上げます。

 そして、設立総会には来賓として島根1区選出の衆議院議員であられます細田博之代議士、松江市議会森脇議長、島根経済同友会の川上代表幹事、久保田代表幹事をはじめ多くの政界・財界の方々にご参加いただきました。
設立総会来賓
 更に、細田博之代議士には後援会の名誉会長にご就任いただきました。細田代議士におかれましては、本日たいへんお忙しい中、試合も観戦いただき、総会ならびに懇親会にもご参加賜りました。重ねて御礼申し上げます。
細田先生ご挨拶
 そして、後援会副会長には島根県バスケットボール協会会長で、島根県議会議員の福田正明先生にご就任いただきました。下の写真は福田先生に後援会懇親会で中締めのご挨拶をいただきました際の写真です。
福田先生中締めのご挨拶
 また、島根スサノオマジックというチームの創業者であられます株式会社藤井基礎設計事務所の藤井会長には名誉顧問にご就任いただきました。そして、2007年度に一度bjリーグに参加申請をして落選した後に、官民挙げて再チャレンジしようということになり「島根県スポーツ地域振興推進会」が設立され、その会長としてスサノオマジックがbjに参入できた立役者として組織を引っ張っていただいた株式会社ミックの宮脇社長にも特別顧問にご就任いただきました。株式会社ミック様は島根スサノオマジックの大株主であり、宮脇社長は島根経済同友会の前代表幹事でもあります。
宮脇社長乾杯の音頭
 また、弊クラブといたしましては今後も更に多くの方々にご入会いただき、役員にご就任いただきたいと考えております。特に今後は宍道湖・中海県域約70万人で広く支えていただきたいと考えており、当該各地の商工会議所様はじめ各経済団体様に積極的にアプローチさせていただきたいと思っています。

 当然ですが、こういった組織はどなたにトップに立っていただくか、どういった組織図で進めていくかが非常に重要です。地域の政界、経済界の重鎮の方々に島根スサノオマジックの必要性、地域における存在意義をご理解いただいて役員にご就任いただくことで、これからの賛同の得られ方や組織の広がり方がまったく異なってきますね そういう意味でも今回の設立総会は大成功だったと感じています 本当に心から感謝申し上げます。

 総会終了時に古瀬後援会会長の囲み取材がありました。大変多くのメディアの方々がお越しになられており、関心の高さを感じました 嬉しかったです
囲み取材
 下の写真は全員の集合写真です。鈴木HCや選手全員も写真に参加しましたに
設立総会全体写真
 島根スサノオマジック後援会の年度は4月〜翌年3月末までです。3月9日から後援会会員の募集をスタートさせ、今現在で88社にご加入いただいております(口頭でご了解をいただき、申込書のFAXが未着の会社様はカウントしていません)。1ヶ月で約100社様にご入会いただけたのはとても大きいと思っています。ただ今年度の目標数は300社ですので、これから更に頑張ります

 総会後の祝賀会には選手たちも各テーブルで着席し、いろんな話をして盛り上がりました
総会懇親会
懇親会の風景
 そして、祝賀会の最後には鈴木HCと佐藤キャプテンのご挨拶がありました。皆この地に後援会が設立され、クラブを支えてくれることに対し心から感謝の言葉を表していました♫
鈴木HC挨拶
佐藤キャプテン挨拶
 17時半にはじまった島根スサノオマジック後援会設立総会。その後祝賀会会場に移動し祝賀会が終了したのが19:30くらい。なので2時間程度の短い時間ではありましたが、とても濃密な2時間だったと思います。

 再度の説明になりますが、今回私たちが島根スサノオマジック後援会の設立のために活動したのは、チームをお支えいただける法人の方々の裾野をもっと広げていきたいと考えたからです。都会のように1社で大きな額のスポンサーになっていただけるというのは地方都市では難しいですが、地方の良さは”地元に唯一存在するおらが街のプロバスケットボールチームをみんなで支えていこう”と思っていただけるあたたかい心であり、郷土愛だと感じています。その熱い力を結集すれば、都会にも負けないような大きな力になり、その大きな支えによって島根スサノオマジックは素晴らしいチームになると考えました。

 各種経済団体様にご支援いただくことで、経済界で「島根スサノオマジックを面倒みてやろう」という気持ちを今まで以上に持っていただき、団体様で試合観戦いただくとか、団体様の事業活動の中に何かしらの”島根スサノオマジック支援事業”という言葉が入ってくると、すごく嬉しいです。そうやって地元経済界を巻き込んでいくことは私たちクラブにとっては絶対的に重要だと考えています。今まで藤井会長や宮脇社長が作ってこられた礎(いしずえ)の上で、4年前から太田取締役(博愛社社長)や私のようなまだまだ若手の”のぼせもん”が一生懸命頑張って来ましたが、これからは後援会という組織で推進していくということで本当にホッとしています。

 更に、今回の年会費であります5万円分のチケット(2階自由席券20枚)を各会員企業様にお渡ししています。そのチケットは、例えば社員さんに「会社でチケットもらったから行っておいでよ。」とお渡しいただいたり、お得意先様へお配りいただくのではないかと想像しています。そうなることで、今まで島根スサノオマジックの試合会場に足を運んだことがない人たちが「会社から無料チケットをいただいたから行ってみようか。」となり、実際の会場では大迫力のプロの試合を見て熱心なファンになっていただけるのではないかと期待していますつまり、後援会の会員企業様の先には多くの社員さんや関係会社さんがおられ、どんどん裾野が広がっていくということです

 いろいろ長く書いてしまいましたが、私たちにとって島根スサノオマジックの後援会設立はそれだけ重要な転機になることだと認識しています。多くの方々にご賛同いただき、せっかく作っていただいた宝もののような後援会組織をこれから大切にし、更に発展できるよう全力で頑張ります

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